『カーテンにしようか、シェードにしようか。』
迷うところです。
それぞれ一長一短あります。『どちらが良いか』というより、生活習慣やライフスタイルを考慮して、『どちらが適切か』と、考えるべきでしょう。
意匠性は好みの問題なので、ひとまず別にして双方を比較してみました。
※シェードはすべて“プレーンシェード”を想定しています。
■カーテン
開閉作業
左右に開閉。開けた時はタッセルで止める。 両開きの場合は左右に移動する。
■シェード
開閉作業
上下に開閉。コードかチェーンで操作する。 タッセルは不要。幅の広い窓で分割した時 は左右で操作する。
単純に開閉作業だけなら大差ないのですが、カーテンの場合で、きちんとタッセルで止めようとすると、その作業がシェードよりも余計と言えるかもしれません。毎日朝晩のことなので、長い期間と考えると大きな差になるかもしれません。
設置スペース
二重吊り・正面付けの場合、奥行(前後)方向に約15㎝、左右に窓幅+(10~15㎝)×2程度のスペースが必要になる(条件により異なる)。上下方向に制約はない。
設置スペース
ツインシェード・正面付けの場合、奥行(前後)方向に約10㎝、左右に窓幅+5~10㎝程度のスペースが必要になる(条件により異なる)。タタミ代は20㎝前後。
シェードの場合、上方にたたまり前後左右のスペースは少なくて済むので、家具等のレイアウトの自由度は高くなります。窓面に向けて机を設置しても、シェードの高さを調節することで干渉を避けられたりと、上下方向にも有利なことがあります。ただし、上部に溜るので、梁やエアコンなどで窓上にスペースが無い場合は、タタミ代分の採光を妨げることがあります。
洗濯について
カーテンレールから外して、フックを取ってから洗濯する。付けるときは逆の順序。 シェードに対して2倍の生地を使う(2倍巾使いの場合)ので、シェードよりもかさばる。
洗濯について
ウェイトバーを抜き、紐をコードアジャスターから解き、上部のマジックテープを剥してから洗濯する。付けるときは逆の順序だが、紐をリングテープに通す作業が増える。
外す手間は大差はありませんが、付けるときはシェードの方がかなり手間がかかります。頻繁に洗濯される方はシェードだと面倒かもしれません。洗濯自体は生地が少ない分シェードの方が負担は少なく済むでしょう。
価格について
生地代金+加工代金(+カーテンレール代金)
生地の使用量に比例する。
価格について
生地代金+加工代金+シェードレール代金
ある程度生地の使用量に比例するが、同じ面積なら横に広い方が割高。
生地の使用量はカーテンに比べシェードの方が少なくて済みますが、加工代金・レール代金が割高になります。標準的なサイズ(約200×200㎝)の場合、双方近い価格になりますが、小さいサイズだとシェードが、大きいサイズだとカーテンが割高になる傾向があります。また、一定のラインを越えると価格が高い生地ほどシェードにすると割安になります。逆にみると、生地価格が安いものはシェードにすると割高になるので、普通のレースなどをシェードにするとカーテンよりも高くなってしまいます。
耐久性
単純なので、余程のことがない限り破れる ことはないが、アジャスターフックは樹脂な ので経年変化で折れることがある。
耐久性
高負荷がかかった場合、レール部品などが 破損することがある。また、樹脂部品・紐等 が多いので、経年変化・摩擦による劣化等 による故障がある。
生地の耐久性は生地しだいなのですが、日当たりのよい窓のレースカーテンを長年使った場合、波型の谷部分(ガラスに近い部分)が裂けてくる。といったことがあります。シェードの場合は、紐を通している樹脂のリングなどが劣化して割れることが多いようです。フックやリング等の樹脂部品はやむを得ないのですが、生地自体は適度な間隔で洗濯をした方が長持ちします。
その他
●ヒダがあるので、同じレースの場合、シェードよりもプライバシーを確保しやすい。 同様にドレープの場合、遮光性も高くなる。
●シェードよりも掛け替えが簡単。
その他
●通過する時などは全開にしなければならないので、出入りが頻繁な掃出し窓では昇降操作が煩わしい。横に引っ張るのは故障の原因になる。
●結露する窓では、カーテンに比べ生地が窓に触れにくいので濡れにくく、カビ・汚れ等が付きにくい。
●複数台並べたとき、間にスキ間が空くことがある。(シャープシェードの方が小さい)
他にも違うところ・メリット/デメリットはありますが、取付位置/環境・使用条件・操作方法などによって変わってきますので、一概には言えません。ただし、一般的な使用条件であれば上記の判断材料でも問題ないと思います。
あとは諸条件のなかで譲れないものが無ければ、単純に好みで選びましょう。